2016年2月9日火曜日

『檸檬』(梶井基次郎)

久しぶりに再読。

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----あるいは不審なことが、逆説的な本当であった。それにしても心という奴は何という不思議な奴だろう。

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ホントニ ソウダナ。

オレも昨夜は一睡もできなかった。

夜だからといって眠らなくたっていいのに、夜になると、オレの詰まらぬ『心』が冴え冴えとオレの神経を尖らせるのだ。

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夜熟睡しない人間は多かれ少なかれ罪を犯している。
彼らは何をするのか。夜を現存させているのだ。

            (モリス・ブランジュ)